矯正の時に鳴るポキポキ音の正体
知らない人が見たり聞いたりすると怖そうに感じるポキッと言う音の正体はなにか?
実は30年以上前にテレビの番組で解明されています。ちなみにその番組に出演されていたカイロプラクターは我が師の一人 木津直昭先生です。
その番組内では音の専門家が音の波形を抽出してどの様な音なのかを判別していました。
結果、我が師が説明していたキャビテーションと言う現象に間違いないと言われていました。
ポキポキ音の正体は「キャビテーション」
キャビテーションあまり聞きなれないことばですね。調べてみると「キャビテーションとは液体中に圧力変動が生じ、局所的に液体の蒸気圧が下がることで気泡が発生し、その後崩壊する現象です。この気泡の生成と崩壊に伴い、非常に高い圧力や温度が発生して周囲の物質に強い衝撃を与えることが特徴です。」この様に説明されています。
キャビテーションが発生する条件は①液体の中の圧力変動②局所的に液体の蒸気圧が下がり気泡が発生する③その後気泡が無くなる。この3つ事が起きなければなりません。「またこの時に強い衝撃とありますが瞬間的に起こる圧ですので繰り返し相当な頻度(毎日数時間おきで行うで行われなければ身体に害を及ぼすことは無いと考えています」
簡単な実験を行うとすれば注射器に少量の水を入れ先端は蓋をしておきプランジャーを引くとシリンジの中に気体が発生します。そしてプランジャーを引くことをやめると勢いよくプランジャーは元の位置に戻り「ポン!」と言う音と共に気体は消失します。
シリンジを通した音はポン!ですが音の波形は矯正時になるポキッ音と同じなので間違いなくポキ音はキャビテーションの音なのです。
では関節の中に液体はあるの?
よく膝に水が溜まっていたから病院で抜いてもらったと話を聞きます。これだけを聞くと関節に水が溜まると良くないと言うイメージを持たれますが関節包と言う袋を有する関節には必ず「滑液」と呼ばれる液体が入っています。
この液体には適切な量が決まっていて少なすぎても多すぎても痛みを誘発するので病院では多くなっている人からは注射器で抜いたり少ない人にはヒアルロン酸を注入します。
つまりほとんどの関節には液体が適量入っているのでその関節に瞬間的に圧が作用すればキャビテーションが起こるという訳です
キャビテーションを起こすことが矯正施術ではありません
初心者の内は如何にして音を出すか苦心したりしますがカイロプラクティック施術は関節の音を出す施術ではないのです。
カイロプラクティックは関節の可動性や位置をより負担の少ないバランスの取れている所に戻す為に手技により調整する技術です。
その様な施術を行う事でより身体のバランスが向上し代償作用で負荷が掛かっていた組織が瞬間に解放されるので即効性があり安全に身体の負担を解消するのです。
私たちは産まれてからずっとバランスを取り続けようとしています。①寝返り②ズリ這い③ハイハイ④つかまり立ちの様にそれぞれのフェーズに移行する時は必ずその動きに適したバランスを獲得します。
もっとわかりやすく言うと初めて自転車に乗れた時などがそうです。
しかしこの時獲得したバランスは必ずしも適正なバランスではありません。身体にとって最も良いバランスを提供しなければ怪我や病気につながります。
デスクワークの人にはデスクワークの立ち仕事の人には立ち仕事のアスリートにはアスリートのダンサーにはダンサーのバランスがありまた個人の身体の特性に合わせたバランスが必要になります。
エビデンスベースではなく個人の身体の特性に合わせられる施術が最も安全で有効かつ自然な施術であると私共は考えています。
エビデンスベースでの治療では解消されない問題はぜひ当院にご相談ください。
まとめ
①ポキ音は関節のなかでキャビテーションが起きている
②カイロプラクティック施術は音を鳴らす施術ではない
③過度にキャビテーションを起こすのは身体に良くないので自分でポキポキ鳴らす人はきちんと教育を受けたカイロプラクターに相談してください
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